核兵器禁止条約を実現したICANのノーベル平和賞を祝い、禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会 声明
核兵器禁止条約を実現したICANのノーベル平和賞を祝い、禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会 声明
今日、2017年12月10日、人類の存続を保証するための歴史的な核兵器禁止条約実現に決定的な貢献をした「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」にノーベル平和賞が授与されます。
米国によるヒロシマ・ナガサキへの原爆投下は、非人間的悲惨の極みをもたらし、数十万の命を何が起こったかも知る由もなく一瞬にして虐殺し、家族と身体的機能を奪われて生き残った者に72年間も放射線障害をはじめとする痛苦を与え続けてきました。
2017年7月7日に、国連で核兵器を国際的規範で違法とし、核兵器の開発、製造、実験、所有、譲渡、使用の威嚇などを禁じる核兵器禁止条約が122もの国々の固い決意のもとに採択されました。「核と人類は共存できない」というヒロシマ・ナガサキをはじめとする世界中のあらゆる核被害者の世界への叫びがやっと届いたものです。
一方、核保有国とその同盟国は、人類破滅をもたらす核兵器に安全保障を依存するという恥ずべき姿勢を維持するのみならず、核兵器禁止条約の採択に賛同した国々に圧力をかけ批准を妨害しています。
ヒロシマは信じます。禁止条約の採択に賛同した叡智ある国々が1日も早く署名・批准を成し遂げ、人類の存続のための最も有効な手段である核兵器禁止条約の発効に寄与することを。
核はその開発の段階から軍事利用、商業利用の区別を問わず先住民や太平洋諸島島民をはじめとする弱き側の民衆に大きな犠牲を強要してきました。放射線被害は未来を担う世代にも大きな被害をもたらしています。禁止条約はその苦悩に向き合い光を当てたものでもあります。核被害を根底から告発し、核なき世界を求めてきた私たちヒロシマ市民が大きな希望を持つことができる所以でもあります。
日本政府の核抑止力依存政策は禁止条約で禁じる「核使用の威嚇」に抵触するものであり、被爆国でありながら核保有国の側に立ち、核兵器禁止条約に反対していることを、私たち日本の市民は決して許しません。私たちは全力をあげて、日本政府をして、署名・批准の良識ある行動に立たせることを誓います。
本日ノーベル平和賞授賞式で、世界のヒバクシャを代表してヒロシマの被爆者であるサーロー・節子さんが世界に核廃絶を訴えます。私たちはサーロー・節子さんと共にあります。感謝と激励のメッセージを届けようと原爆ドームに集いました。
ICANは、私たちにとって希望溢れるNGOです。その若い力強さで核廃絶の実現に向け世界を牽引してくれることを心から期待しています。
核兵器禁止条約・ICANのノーベル平和賞おめでとう!
サーロー・節子さん ありがとう!がんばって!
核兵器禁止条約で核なき世界を! 世界の人々と連帯して!
2017年12月10日
核兵器禁止条約を実現したICANのノーベル平和賞を祝い、
禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会 参加者一同
核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会
実行委員会参加団体 (12月1日現在 27団体)
・ 核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)
・ NO DU(劣化ウラン兵器禁止)ヒロシマ・プロジェクト
・ 広島県被団協(坪井理事長)
・ 広島県原水禁
・ 広島県保険医協会
・ 広島県原水協
・ 広島県被団協(佐久間理事長)
・ 第九条の会ヒロシマ
・ 広島YMCA国際コミュニティーセンター
・ ANT-Hiroshima
・ さよなら原発ヒロシマの会
・ 上関原発止めよう!広島ネットワーク
・ 広島医療生協
・ 広島県民主医療機関連合会
・ ピースリンク広島・呉・岩国
・ 韓国の原爆被害者を救援する市民の会・広島支部
・ カトリック正義と平和広島協議会
・ 新日本婦人の会広島県本部
・ 広島宗教者平和協議会
・ 被爆者支援広島ネットワーク
・ ヒロシマ革新懇
・ 広島県AALA連帯委員会
・ 被ばくの歴史・平和学市民コンソーシアム
・ ワールド・フレンドシップ・センター(WFC)
・ 日本キリスト教団核問題特別委員会
・ 原爆胎内被爆者全国連絡会広島支部
・ 原爆被害者相談員の会